庭が粘土質だったり、土壌ががっしりと締め固められているおかげで、水たまりができる、苔が生えてしまうなどといった経験はありませんか?
庭の水はけが悪い時の改良対策として有効なのが暗渠排水だというのは以前書いたとおりですが、もう一つの解決方法として、浸透桝というものがあります。
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庭の表面排水の9割は表面排水
暗渠排水による排水のところでも書きましたが、庭に溜まる水のうちの9割は地下に染みこむことなく側溝などへ流れていきます。
自然界では草や木々が水を吸ったり、水が流れ出すまでの時間を遅くしてくれるのですが、人工の庭ではなかなかそうも行きません。
また、道路などでもきちんと排水計画が寝られて側溝が作られますが、庭では思うように排水がされないということがしばしばあります。
そこで有効なのが、浸透桝というものです。
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浸透桝とは
枡はいったん水をためたり流路を変更するために設置されるものですが、浸透桝は、水を地下に浸透させる機能を持ったものです。
硬質塩化ビニルやポリプロピレンでできており、周りに穴がいていて、雨水を排出するという仕組みになっています。
周囲に穴が開いたものや、周囲だけではなく底もがないものなどメーカーによっていろんな種類が販売されています。
浸透桝を使えば、河川や側溝への流入を減らすことができることから、自治体によっては助成制度を設けていることもあります。
DIYでの浸透桝の施工
浸透桝は、周りに水を浸透させやすいよう砂利や砕石などで周りや底面を囲う必要があります。
ここで使用するのは、暗渠排水と同様、単粒度砕石というもの粒度が同じ砕石です。
単粒度砕石が手に入りにくいなら川砂利を使うのもよいです。
いずれにせよ、砕石(砂利)が必要になりますのでじゅうぶんに用意しておきましょう。
例えば、上図の内径20センチ、深さ35センチの枡の場合、
必要な砕石量は、砕石の比重を1.7t/m3とすると、
(0.4*0.4*0.25)-(0.1*0.1*3.14*0.25)+(0.4*0.4*0.3)=0.08015m3
0.08015*1.7=0.136255t 約140kg
です。
上図のような内径30センチ、深さ40センチの枡の場合、
(0.6*0.6*0.4)-(0.15*0.15*3.14*0.4)+(0.6*0.6*0.3)=0.22374
0.22374*1.7=0.380358t 約400kg
です。
レンガ敷きやコンクリートのDIYよりも簡単ですが、土を掘る量が多いのと、たくさん砕石が必要なことに留意しましょう。